
精密金型部品メーカーである有限会社竹石アロイツール工業はZW3Dを導入し、高いデータ互換性と形状修復機能により設計精度と効率を向上。CAM・金型設計モジュール活用で業務を大幅に効率化し、操作性と永久ライセンスも高く評価。
有限会社竹石アロイツール工業
1980年創業。金型コア・キャビ、ネジ研削加工、超硬加工(角・丸加工)などの精密金型部品を製造。金型部品の心臓部ともいえるコア・キャビはミクロン単位の精密加工、ネジ研削加工は高精度の特殊ネジ研磨加工を得意としています。また、ワイヤー放電加工によるさまざまな形状の金型部品製作など、超硬合金の加工ノウハウも豊富です。東京都江東区東砂の本社のほか、ベトナムに自社工場、中国に協力工場という体制を構築。どちらの海外工場も高い技術で品質を担保しており、顧客が求める納期やコストなどに応えることができます。
図1. 有限会社竹石アロイツール工業 技術・営業課長 佐藤武志氏が工作機械を操作している様子 有限会社竹石アロイツール工業が導入したZW3Dとは?
構想から生産までの製品開発の全プロセスをサポートするオールインワンの3次元CAD/CAE/CAMソリューション。ソリッド/サーフェスハイブリットモデリング、非ソリッドモールドパーティング、構造シミュレーション、2~5軸機械加工、板金や金型などの専用ツールを統合しており、コスト削減、設計ワークフローの最適化、作業効率の向上などを実現できます。現在、ZW3Dは機械装置設計、医療機器設計、家電設計、金型設計など、さまざまな業界にて幅広い用途に利用されています。
3D CADソフトの利用状況とZW3Dの導入背景
営業部門で3D CADソフトを活用
顧客から受け取った3D CADデータの金型設計オーダーをもとに、設計から加工までの作業を3D CADソフトで行っています。また、金型設計オーダーの確認や見積りを作成するため、同社では設計部門のほかに営業部門も3D CADソフトを利用。このように、同社にとって3D CADソフトは金型設計を行ううえで欠かせないツールとなっています。
3D CADソフトの課題
数多くのフォーマットに対応する3D CADソフトを模索
3D CADデータのフォーマットは、それぞれ顧客ごとに異なるため、それらのフォーマットに対応する必要がありました。しかし、同社が利用していた3D CADソフトは、業界標準ではあるものの、すべてのフォーマットを網羅しているわけではありません。3D CADデータの中身を確認できれなければ、次のフェーズに移行することができないため、同社は数多くのフォーマットに対応する3D CADソフトの導入を検討するようになりました。
代替3D CADソフトに求めた要件
要件1:さまざまな3D CADデータをインポートできる
前述した通り、まずは3D CADデータの中身を確認できることが大前提。同社は中間データからネイティブフォーマットまで、数多くのフォーマットに対応する3D CADソフトあるいはビューアを求めました。
要件2:業界標準の3D CADソフトと同等の操作性と機能
3D CADソフトのリプレースによる操作性の大幅な変更や、機能ダウンなどは業務に大きな影響をおよぼします。そうした状況に陥らないように、これまで同社が利用してきた業界標準の3D CADソフトと同等の操作性と機能が必要になります。
要件3:CAMへの対応
マシニングセンタなど、同社には数値制御プログラムのNC(Numerical Control)を搭載した工作機械が多数あります。そのため、3D CADデータの図面をもとにNCプログラムを作成できるCAMの機能を求めていました。
要件4:低コストで導入できる
業界標準の3D CADソフトと同等の操作性と機能は必要ですが、イニシャルコストやランニングコストは抑えたいと考えていた同社。低コストで導入できることも要件でした。
ZW3Dを選定した理由
選定理由1:ダイレクトコンバータのように利用できる
ダイレクトコンバータのような利用方法が可能ということで、同社はZW3Dを試験的に導入。取引先から受け取ることが多いCATIA、NXなどの3D CADデータを直接開いて編集できることが分かり、ZW3Dの正式な導入につながりました。
選定理由2:業界標準の3D CADソフトと遜色ない性能
同社は業界標準の3D CADソフトと同等の操作性と機能を持っているとZW3Dを評価。要件を満たしており、かつZW3D導入にデメリットはないと判断し、同社はZW3Dを導入することにしました。
選定理由3:CAMに対応しているZW3D Premium
ZW3Dの最上位モデルのZW3D Premiumなら、作成した3D CADデータをCAMに出力できることが分かった同社。工作機械のプログラミングを効率化できると判断し、同社はZW3D のほかにZW3D Premiumも導入することを決めました。
選定理由4:低コストで導入できる買い切りタイプ
一度購入すればそのまま使い続けられる永久ライセンス方式を採用しているZW3D。サブスクリプションのようなランニングコストは発生せず、長く使えば使うほど高いコストパフォーマンスを発揮すると同社はZW3Dを高く評価しました。
図2.ZW3Dを使って作図作業を行う様子 導入後の効果
効果1:データのやり取りがスムーズ&形状修復機能も秀逸
CatiaやNXはもちろん、他の3D CADソフトのネイティブフォーマットや異なるバージョンのファイルでも問題なくインポートが可能なため、ZW3D導入後の同社の業務フローは非常にスムーズになりました。ただ、3Dの特性上、どうしても面の欠落や隙間発生、微小エッジなどの欠損が発生してしまうことがあります。その際、便利なのがヒーリングという形状修復機能です。この機能を利用すれば、欠損している面やエッジなど分析し、手軽に修復が可能。しかも、ZW3Dのヒーリング機能は他の3D CADソフトと比べて修復力が高いと同社は語っています。さらに、修復を支援してくれるナビゲーションも便利とのことです。
効果2:ZW3D PremiumのCAMで業務フローを効率化
現在、同社はZW3D PremiumのCAMを活用して工作機械の加工データを作成しています。その際、同社では加工データを効率的に作成するため、3D CADデータの事前修正作業を営業部門で行い、工場での作業負担を軽減。作業効率も向上しており、納期の厳守にも役立っています。
効果3:金型設計業務を大幅に軽減できるZW3D Premium
ZW3D Premiumには金型の外周部を構成する部品郡のモールドベースなど、金型設計用のモジュールがあらかじめ搭載されているため、自ら描く必要はないとのこと。モジュールをはめ込んでいくだけの業務フローを実現しており、同社の編集作業は大幅に軽減されています。
効果4:業務を支えてくれる懇切丁寧なサポート
操作の仕方や機能の使い方が分からない場合、メールや電話のほか、リモートによる懇切丁寧なサポートも受けられると語る同社。とくにリモートによるレクチャーは非常に分かりやすく、ZW3Dを利用するうえでの大きな支えとなっています。
ユーザーの声
図3. 有限会社竹石アロイツール工業 技術・営業 課長 佐藤 武志氏(左)
営業部 川崎 尊広氏(右)操作性が分かりやすく、3D CADソフトに慣れていない新人にも教えやすい
中間データからネイティブのフォーマットまで対応しているZW3Dは、非常に汎用性の高い3D CADソフトだと感じています。しかも、リーズナブルな買い切り永久ライセンスですから、導入のしやすさも大きな魅力。ベトナムの自社工場においても、現地にてZW3Dを購入し利用しています。また、分かりやすい操作性のため、3D CADソフトに慣れていない新人にも教えやすく、一度覚えればすぐに使いこなせます。まだ利用したことがない方には、30日間の無料体験版をおすすめします。
——有限会社竹石アロイツール工業 技術・営業 課長 佐藤 武志氏
インタビュー動画
有限会社竹石アロイツール工業 技術・営業課長 佐藤武志氏が、ZW3D導入の決め手と効果について語ります。多様な3D CADデータへの対応力やCAM機能、低コストな永久ライセンスを評価しZW3Dを採用。導入後はデータ共有や設計業務がスムーズになり、作業効率が大幅に向上しました。ZW3Dがもたらした業務改善の実例をぜひご覧ください。