CAD図面を開こうとしたとき、次のようなエラーメッセージが表示された経験はないでしょうか。

AutoCADで表示される「互換のないバージョン」のエラーポップアップ画面

これは、いわゆる「互換のないバージョン」エラーです。

DWGファイルの保存バージョンが、使用しているCADソフトの対応バージョンより新しい場合に発生します。

DWG形式には複数の保存バージョンがあり、新しいCADで保存された図面は、古いCADでは開けないことがあります。そのため、図面を共有する際にはDWGの保存バージョンを意識する必要があります。

この記事では、このエラーが発生する背景と、CAD図面を古いファイル形式で保存する方法について整理します。

AutoCAD永久ライセンスユーザーの課題

この問題が特に起きやすいのが、AutoCADの永久ライセンス版を利用しているユーザーです。

現在でも、多くの企業や設計者が過去に購入したAutoCADの永久ライセンス版を使い続けています。しかし、これらの旧バージョンは対応できるDWG形式が限られているため、新しいAutoCADで作成された図面を開けないケースが増えています。

一方で、AutoCADを最新バージョンにするにはサブスクリプション契約に切り替える必要があり、継続的な費用が発生します。

そのため現場では、

  • 今の永久ライセンスをできれば使い続けたい
  • しかし、取引先から送られてくる新しいDWGが開けない

という状況に悩むケースも少なくありません。

こうした場合、DWGを旧バージョン形式で保存・変換する方法を知っておくと対応しやすくなります。

DWGバージョン対応表

DWGファイルには内部バージョンがあり、ファイルの先頭にあるコードから確認できます。
主なDWG形式と対応するAutoCADバージョンは次の通りです。

先頭6文字 DWGファイル形式名 対応するAutoCADバージョン例
AC1032 2018形式(AutoCAD 2018以降) 2018 / 2019 / 2020 / 2021 / 2022 / 2023 など
AC1027 2013形式 2013 / 2014 / 2015 / 2016 / 2017
AC1024 2010形式 2010 / 2011 / 2012
AC1021 2007形式 2007 / 2008 / 2009
AC1018 2004形式 2004 / 2005 / 2006
AC1015 2000形式 2000 / 2000i / 2002
AC1014 R14形式 Release 14
AC1012 R13形式 Release 13
AC1009 R12相当(GX-5など)  Release 12 / GX-5相当

図面を共有する際には、DWGの保存バージョンを確認し、必要に応じて旧バージョンへ変換することが重要になります。

DWGの保存バージョンを確認する方法

図面が開けない場合でも、DWGファイルのバージョンを確認することは可能です。

簡単な方法として、DWGファイルをメモ帳などのテキストエディタで開き、
ファイルの先頭に表示される 「AC10xx」 のコードを確認します。

テキストエディタでDWGファイルを開き、保存されているバージョンを確認する様子

このコードを先ほどの表と照らし合わせることで、DWGの保存形式を判断できます。

CADで古いバージョンで保存するには?

DWGファイルを古いバージョン形式にする方法はいくつかあります。ここでは代表的な方法を紹介します。

DWG TrueViewを利用する方法(閲覧向け・編集は不可)

DWG TrueViewは、DWGファイルの閲覧とバージョン変換ができる無料ツールです。

DWG TrueViewを使うと、最新DWGを開いて旧バージョン形式に保存できます。

基本的な手順は以下の通りです:
  1. DWG TrueViewで図面を開く
  2. 「DWG変換」を選択
  3. 保存形式を旧バージョンのDWGに変更
  4. 変換後のファイルを古いAutoCADで開く

Autodesk DWG TrueViewで旧バージョンへのDWG変換設定を選択している画面

閲覧だけであれば、そのままDWG TrueViewで図面を確認できます。

ただし、このツールには編集機能がありません。図面を修正する場合は、変換したファイルを別のCADで開き直す必要があります。

また、新しいバージョン特有の要素や機能が正しく変換されないことがあり、寸法・注釈・ハッチング・ブロックなどに表示崩れが発生する可能性もあります。さらに、作業のたびに「開く → 変換 → 再度開く」という手順が必要になるため、手間がかかる点もデメリットです。

そのため、DWG TrueViewは一時的な対処方法として利用されるケースが多いツールと言えます。

ZWCADを利用する方法(直接編集が可能)

もう一つの方法として、ZWCADのようなDWG互換CADソフトを使用する方法があります。

ZWCADはDWG形式との互換性が非常に高く、古いDWGから最新バージョンのDWGまで幅広く対応しており、変換操作なしでそのまま開くことが可能です。図形や寸法、文字、レイヤーなどもそのまま編集でき、変換による表示崩れの心配がほとんどありません。

ZWCADでDWGファイルを任意の旧バージョン形式で保存する操作画面

また、AutoCADに近い操作性を持つため、既存ユーザーでも学習コストを抑えてスムーズに利用できます。さらに、リーズナブルな価格で提供される永久ライセンスにより、毎月のサブスクリプション費用を気にする必要もありません。

ZWCADは30日間の無料体験版も提供されており、まずはダウンロードして試してみることも可能です。

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よくある質問(FAQ)

AutoCAD の代替製品にはどのような選択肢がありますか?

AutoCADの代替としては、DWG形式との互換性を持つ2D CADソフトがいくつか存在します。その中でも、ZWCADはAutoCADに近い操作性でDWGファイルを直接開け、永久ライセンスで利用できるため、既存環境を維持しながら導入しやすい選択肢です。

DWG変換時に注意すべきポイントは?

DWGを古いバージョンに変換する際は、新しいバージョン特有の機能やオブジェクトが正しく表示されない場合があります。寸法や文字、ハッチングなどが崩れることもあるため、変換後は必ず内容を確認し、必要に応じて修正してください。

まとめ

DWGファイルを古いバージョンのCADで開くと、「互換のないバージョン」というエラーが表示されることがあります。特にAutoCADの永久ライセンス版を使っている場合、新しいDWGファイルをそのまま開けず、不便を感じることがあります。こうした場合は、DWG TrueViewで旧バージョンに変換する方法や、ZWCADのようなDWG互換CADを使うことで対応できます。

ZWCADなら変換なしで最新DWGも開け、図形や寸法、文字、レイヤーなどもそのまま編集可能です。AutoCADに近い操作性と永久ライセンスにより、学習コストや運用コストを抑えつつ、既存の作図環境を維持できるため、業務での実務的な選択肢として非常に有効です。

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